4.長生きリスクに備えたいなら「国民年金基金」

国民年金基金は国民年金の第1号被保険者が加入できる公的年金制度です。会社員との年金額の差を解消する目的で作られた、フリーランスの公的年金制度の「2階建て部分」に相当するものです。

国民年金基金で受け取れる老齢年金の給付の型には、生涯受け取ることができる「終身年金(2種類)」と受け取れる期間が決まっている「確定年金(5種類)」があります。掛金は選択した「給付の型」「加入口数」「加入時の年齢」「性別」によって異なります。掛金限度額の範囲で異なる型を組み合わせることもできますが、1口目は終身年金を選択しなければなりません。

掛金限度額は月額6万8000円(年間81万6000円)。こちらも全額所得控除の対象です。ただし掛金限度額はiDeCoとの合計金額となるため、併用する場合は注意しましょう。また、付加年金保険料を納めている場合は国民年金基金に加入できません。

 国民年金基金での資産形成に向いている人

長生きリスクに備えて終身でもらえる年金額を増やしたいなら、「終身年金」が選択できる国民年金基金が向いています。加入時に将来もらえる年金額が確定するため、確実に老後資金を準備したい人にもおすすめです。終身年金という意味では付加年金も同様ですが、国民年金基金は付加年金保険料より掛金額が多い分、上乗せできる年金額も多くなります。そのため、毎月ある程度の掛金を積み立てられる人は国民年金基金を選択するのもよいでしょう。将来もらえる年金額と掛金は国民年金基金のホームページで確認できます。