ここに注目:J-REITファンドが5位にランクイン

5位に「J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)」がランクインしている。同ファンドは国内の証券取引所に上場しているJ-REIT(不動産投資信託)に投資し、安定的なインカムゲインの確保を目指す。10月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月    0.39%
3カ月 -4.12%
6カ月    1.05%
1年      31.11%

1年間のリターンは31.11%と高いものの、直近のパフォーマンスはさえない。REIT市場には、2つの重荷がのしかかっているからだ。1つは世界的な金利上昇。米国で量的緩和の縮小(テーパリング)が決定し、世界的に金利の上昇圧力が強まっている。もう1つは、コロナ禍による在宅勤務の定着で、オフィスなどの賃料の下落が止まらないことだ。東京証券取引所に上場している全REITの値動きを表す東証REIT 指数は、7月に2,200.02ポイントまで上昇したものの、その後は上値が重い。J-REITの平均予想分配金利回りは10月末時点で3.4%あるが、米金利上昇によって外債の人気が高まるとJ-REITから資金が流出する可能性がある。また東証REIT指数は、オフィス賃料が底打ちするなど、国内の不動産市況の改善が見えてこない限り、上値の重い展開が続きそうだ。国内のREIT市場に逆風が吹くなか、11月以降も三井信託銀行のランキング上位に、同ファンドが入ってくるかどうかに注目している。