2021年10月、三井住友信託銀行で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。

 

  第1位「SMT 日経225インデックス・オープン」の概要

三井住友信託銀行の10月販売額ランキング1位は、「SMT 日経225インデックス・オープン」だった。同ファンドは、日経平均株価(日経225)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。10月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月 -1.93%
3カ月    6.46%
6カ月    0.79%
1年      27.07%

日経平均株価は、9月14日に30,795.78円の年初来高値をつけたが、その後は下落。10月6日には、27,293.62円まで下落した。10月中旬以降は戻りを試す展開となったが上値は重く、同ファンドのパフォーマンスもマイナスとなった。ただ、日経平均株価に連動するインデックスファンドは、株価が下落する局面で買いが増える傾向にある。三井住友信託銀行でも、下落局面で買いを入れた顧客が多かったと考えられる。11月に入り日経平均株価は3万円をうかがう展開となっているが、今月も同ファンドへの買いが継続するかどうかに注目だ。 

全体を見て:債券ファンドが2位にランクイン

三井住友信託銀行では、外国株式ファンドに偏っているのではなく、バランスファンドや債券ファンド、REITなど幅広い種類がランクインしている。2位の「ジパング企業債ファンド」は、日本企業や日本企業の海外子会社である「ジパング企業」などが発行する様々な債券に投資し、主にインカムゲインの確保を目指すファンドである。そして、利回り向上のため円建て債券だけではなく、外貨建ての債券にも投資する。同ファンドの10月末時点における騰落率は、以下の通り。

1カ月 0.04%
3カ月 0.14%
6カ月 1.98%
1年    2.74%

外国株式ファンドのような高いリターンは目指せないものの、安定的な収益が期待できることから、三井住友信託銀行の顧客からのニーズは高いと考えられる。先月に引き続きランキング2位になっており、11月以降も同ファンドがランキング上位に入る可能性は高いだろう。