様々な投資家に米国株式が人気

最後になるが、タイプによらず2021年上半期は米国株式が人気であったことも特筆すべきことである。1,000億円以上資金流入があった外国株式投信12本中、アクティブ型2本、インデックス型2本、計4本が米国株式に集中投資しているものであった。

このアクティブ型の2本は予想分配提示型であり、定年等で資産取崩段階に入り、より高い分配金を好む投資家向けの投信である。その一方でインデックス型の投信2本は超低コスト投信であり、働き盛りで資産形成中の投資家にも人気が高いと思われる投信である。つまり、米国株式(投信)は様々な投資家から幅広く支持されていたことが分かる。

このように米国株式への集中投資が人気を集めている背景には、米国株式のパフォーマンスがこれまで特に良好であったことが影響していると思われる。それゆえに、あえて地域分散などする必要がないと考える投資家が多いのかもしれない。

ただ、どんなに過去のパフォーマンスが良くても、今後も良好なパフォーマンスが続くとは限らない。そのため、特に長期投資で見直しをしない方、もしくは、つみたてNISA口座などリバランスがそもそもできない場合は、集中投資をするよりもある程度は地域分散させて投資した方が良いのではと筆者は考えている。