物価水準、通貨の購買力を測るビッグマック指数(BMI)

マクドナルドの看板メニューの1つ、ビッグマック。世界共通のメニューで、どの国・地域でもほぼ同一品質なのだそう。ビッグマックの世界中の価格を比べることで、その国の物価や通貨の購買力を比較できるのでは、と考案されたのが「ビッグマック指数(BMI)」です。

その計算方法はというと……

年2回、ビッグマック指数のランキングを掲載しているイギリスの経済誌『エコノミスト』、2021年1月のデータを基に見てみましょう。

日本のビッグマックの価格は390円。アメリカのビッグマックの価格は5.66ドル。そしてドル円の為替レートは1ドル104円とします(2021年1月のレート)。

390円÷5.66ドル=68.9……これが、ビッグマックから見たドル円の“為替レート”ということになります。

しかし、実際のドル円為替レートは104円ですので、この2つのレートを以下の計算式で比較します。

68.9÷104(円)×100-100=-33.9%(日本円のビッグマック指数)

ここから、円は33.9%過小評価されているということになります。

先述の『エコノミスト』発表のビッグマック指数ランキングによると、1位はスイスの6.50フランで、BMI指数28.8%。-33.9%の日本は56カ国中24位という結果に。なお最下位はレバノンの-68.7%でした。

実はここ数年、日本は年々順位を落としています。物価が割安だと考えると良いことのように思えますが、これはすなわち、円の購買力が落ちているという厳しい現実を映し出しているのです。