厚生労働省が公開する「人口動態統計」とは?
今回は、これからの日本の形や社会保障政策を読み解くうえでは欠かせない「人口動態統計」についてご紹介します。
「人口動態統計」とは、出生、死亡、死産、婚姻、離婚の数を把握する重要な調査で、毎月実施されています。一人の女性が一生の間に生む子どもの数を表す合計特殊出生率や、死因別の死亡者数、婚姻や離婚の年齢別の件数などは、この統計をもとにして算出されています。
私たちは暮らしの中で、出生、死亡、死産、婚姻、離婚に関する届け出を市区町村の窓口に届け出ます。届け出を受けた市区町村は、速やかに人口動態調査票を作成して管轄の保健所に送付します。保健所ではこれらの数字を毎月取りまとめて都道府県知事に送付し、各都道府県が翌月5日までに厚生労働大臣に送付することになっています。
人口動態統計の調査票は、以下の5つの調査票から成り立っています。
(1)出生票:出生の年月日、場所、体重、父母の氏名及び年齢等出生届に基づく事項
(2)死亡票:死亡者の生年月日、住所、死亡の年月日等死亡届に基づく事項
(3)死産票:死産の年月日、場所、父母の年齢等死産届に基づく事項
(4)婚姻票:夫妻の生年月、夫の住所、初婚・再婚の別等婚姻届に基づく事項
(5)離婚票:夫妻の生年月、住所、離婚の種類等離婚届に基づく事項
今回は、2021年6月に公表されたばかりの令和2年度の最新データから最近の日本の人口動態の傾向を読み解きつつ、近頃の社会保障政策についても合わせて考えていきましょう。