運用するなら、バランス型ファンドの積立でリスク分散を

では、どんな商品で運用したら良いのでしょうか。

投資未経験の和子さんの場合、投資信託での運用をご検討されてはいかがでしょうか。

どこの国のどの銘柄を、いつ買うと良いのかは分かりません。特定地域の特定銘柄が上がる時期を予測するのは難しいことです。投資するタイミングが合えば大きく資産を殖やすことができますが、反対に外すと大きく資産を減らしてしまいます。

しかしながら、投資信託を積立購入するということは、「資産分散」「地域分散」した株式や債券を、毎月一定額で「時間分散」して購入することで、値下がりのリスクに対応する事ができます。値が下がる時は、同じ資金で多くの商品が買えるメリットもあります。

また、NISA口座は買った時点で非課税枠を使ってしまうことからも、バランスファンドを毎月一定の日に自動的にただひたすら買っていく方法により、価格の変動を気にすることがなく資産を積み上げられます。バランスファンドとは、株式や債券といった複数の資産を併せ持つことができる、より分散の効いた投資信託です。

迷ったら、「つみたてNISA」で運用できる商品から選ぶと良いでしょう。手数料も安く、初心者が資産形成をするのに適した商品が選ばれています。

ジュニアNISAに毎月3万円、iDeCoに毎月2万円で投資を始めよう

2023年にジュニアNISAの制度は廃止になりますが、非課税で運用を続けることができます。今のうちに元金を入れておいて、長期で運用し、お孫様が必要なタイミングで使うようにすることができます。

例えば、ジュニアNISA口座で投資信託を月3万円、2年6ヶ月、毎月購入するとします。

3%で運用しながら積み立てると2年6ヶ月後は約93万円になり、さらにこれをこのまま毎年複利で非課税運用し続けると、15年後には約144万円、17年後には約153万円になります(必ずこうなるということではありません。3%で非課税運用ができた場合の金額です)。

よって、お孫様へは月3万円ほど3年間、ジュニアNISAに和子さんやご主人様から贈与します。年間36万円≦110万円となり、贈与税は掛かりません。

そして、和子さんは企業年金がないので、iDeCoの掛金を23000円/月にまでできます。恵美さんが再就職されるまでは掛金20000円/月で所得控除を受けましょう。

そして恵美さんが再就職し、支援の必要がなくなったら、和子さんはiDeCoにあと3000円の増額、さらに残りをつみたてNISAで運用しましょう。