貯蓄割合はおおむね良好。ただし、単身世帯の二極化が

続いて、図表3の貯蓄割合についての質問を見ていきましょう。ここでいう貯蓄割合とは、元本保証の貯蓄だけではなく、投資性のある金融商品なども含みます。

過去1年間の手取り収入からの貯蓄割合は、2人以上の世帯が10%、単身世帯は13%でした。ボーナスや臨時収入を貯蓄に回している割合は、2人以上の世帯では20%、単身世帯では36%でした。

ここまで見ると、単身世帯はしっかりと貯蓄をしている印象ですが、単身世帯では臨時収入のなかった人が46.7%いることにも注目です。単身世帯においては、貯蓄のある層と無い層の二極化が大きい傾向が見受けられます。


図表3.収入からの貯蓄割合(貯蓄や投資を含む)

※筆者作成

金融資産の目標額の平均額は、2人以上の世帯で2721万円、単身世帯では2313万円でした。また、今後、保有額を増やそう、保有を始めようと思っている金融商品を聞いた質問(複数回答可)では、2人以上の世帯でも単身世帯でも、上位5位の金融商品の順番が同じ結果となっています。

興味深いのは、株式投資信託や個人年金よりも、個別株に関心を持つ人が多かったことです。特に、単身世帯では個別株の保有を増やしたいと考える人が21.0%いました。投資=株というのがイメージとしては強いのでしょう。


図表4.今後の金融商品の保有希望

※筆者作成