テスラ参戦で爆上がり! ビットコイン市場にも嵐を呼ぶ

2017年に一大ブームを巻き起こしたビットコイン。2020年に再び急騰し始め、2021年3月には600万円超え。1年で10倍以上の値上がりを見せた。

そんなビットコインの上昇には、イーロン・マスクの発言が影響を及ぼすこともある。例えば2021年2月に、音声SNSの「Clubhouse」でイーロン・マスクが次のように言及した。

「私はビットコインのサポーターだ」「ビットコインは金融界の人々からも受け入れられる直前にある」

生い立ち、キャリア、発言から紐解く イーロン・マスクとはどんな人物か?

イーロン・マスク氏(Photo by Britta Pedersen-Pool/Getty Images)

この発言を受けて、ビットコインの価格は一時大きく高騰した。

さらにその翌週、テスラは米証券取引委員会への提出資料で15億円分のビットコイン購入を明らかにした。加えて、今後はテスラの電気自動車をビットコインで購入できる仕組みも整えると発表。公表されたわずか20分後には、ビットコインの価格が10%も急上昇した。

時には Twitterの“つぶやき”で株価が動くことも

並外れた成功を収める者は、常人とは違った行動や考え方をすることが多い。イーロン・マスクも例外ではない。彼の行動は度々世間の注目を集めている。

2020年5月にカナダ出身のアーティスト、グライムスとの間にイーロン・マスクにとって7人目の息子が誕生する。2人は子供に「X Æ A-Xii」という、人とは思えないような名前を命名した。「エックスアッシュエートゥエルブ」と発音するのだ。

ある時、イーロン・マスクに取材した記者が「エックスアッシュエートゥエルブ君は元気ですか?」と質問をした。当の父親は何のことかわからない様子で聞き返す。記者が同じ質問を繰り返し、その意味を理解すると「あぁ!私の子供のことですね。パスワードみたいに聞こえる」と笑いながら返したというエピソードもある。

時には、彼の行動が株価へも影響を与えてしまう。2018年4月1日、イーロン・マスクは自身のTwitterに「テスラが経営破綻した」と投稿。「破産」と書かれた段ボールを掲げ、自社製品であるテスラ「モデル3」にもたれかかり、へたり込む自らの写真が添えられた。これはエイプリルフールのジョークであり、テスラが破綻した事実はない。しかし、このジョークに対して投資家は実に冷ややかな反応を示した。

この前週、テスラ車の自動運転中に起きた衝突事故でドライバーが死亡する事態が起きていた。一部の株主にとって、企業への信用が試されるこのタイミングで、あまりにも笑えない冗談であったようだ。2日後にジョークであったとネタばらしツイートをするも、株価が最大で8%下落。イーロン・マスクにしてみればほんの冗談のつもりの投稿で、時価総額にして約25億ドル(約265億円)が失われたのであった。