国の借金である「国債」の発行額は過去最大

第1次補正予算が組まれたことで、 「特別定額給付金」として国民1人当たり一律10万円が配布された。さらに中学生以下の子どもがいる世帯を対象に、児童手当の6月支給分について1人当たり1万円も追加。企業への支援策としては、大幅減収となった事業者への「持続化給付金」も創設された。

6月12日には第2次補正予算 も成立。ひとり親世帯に5万円の給付などが加えられた。そのほか、売り上げが急減した事業者に家賃の3分の2を半年間支給する措置なども組み込まれた。  

そして2021年1月28日には、冒頭でも紹介した第3次補正予算が成立。2020年度の歳出は175兆6878億円となり、これまでと比較すると突出した金額だ。

過去には、2011年3月に東日本大震災が発生したとき、計14兆円超の補正予算が組まれたことがある。 ただ、今回の補正予算で新た追加された金額は73兆円超と、あまりにも大きな規模となった。

その分、2020年度の新規国債発行額は当初予定の32.6兆円から過去最大の約112.6兆円に膨らむ 。国債は税収入などで補えない支出を補うための国の借金だ。2020年度は国の歳出額の半分超が国債で賄われることになったため、その反動で近い将来、大幅な増税が行われるとの見方もあるようだ 。