相談者のプロフィールとお金データ
【寄せられたお悩み】 「転職した先の会社の退職金制度について、よく分かっていません。自社では、前払い退職金として毎月の給与に上乗せしてもらうか、あるいは企業型確定拠出年金(DC)に加入するかの選択が可能です。 前払い退職金として受け取れば、毎月の手取りが増えるのでラッキーと思ってそうしていましたが、最近になって親友と話をしていたら、”老後の生活や資産運用を考えればDCが良いのでは?”と言われました。 今まであまり考えたことがなかったのですが、長い目で見ればDCの方が良いのでしょうか? その場合、DCではどんな商品を選ぶべきですか? ”投資=リスク”というイメージがあり、なるべくなら損はしたくありません」
【お悩みの論点】 ①勤務先企業で前払い退職金か企業型確定拠出年金(DC)かを選択できるが、それぞれのメリット・デメリットを知りたい ②前払い退職金と企業型確定拠出年金(DC)、どちらを選べばよいか ③「投資=リスク」のイメージがあり、なるべくなら損はしたくないが、どんな商品を選ぶべきか
内訳 預貯金:800万円
収支 <収入> ・毎月の手取り収入: 25万円 ・手取りの年収:300万円 <支出> ・毎月の出費:25万円
最近では、会社の退職金制度が確定拠出年金(DC)だというところも珍しくなくなりました。こうした企業型の確定拠出年金とは、いわゆる退職金の前払い制度であり、本来は退職時に受け取るお金を分割して毎月の給与支払い時に上乗せして受け取る仕組みです。前払いとして受け取ったお金は、60歳まで引き出しができない「老後資金専用口座=確定拠出年金」に入金され、その後は受け取った本人自らが金融商品を選び、運用していきます。確定拠出年金は60歳までは入金専用です。従って、お金の引き出しはそれ以降となります。
一方、会社からの掛金を確定拠出年金として受け取らず、手取り給与の振込口座に入金してもらうことが「前払い退職金」です。文字通り、将来受け取る分を先に受け取ってしまいます。最近は、本人に確定拠出年金の掛金として受け取るか、それとも給与として受け取るかを選択させる会社も少なくありません。ご相談者の辻さんはまさにそういう会社に転職されたとのことですね。