多忙な日々を送る人にとって、個別銘柄からアクティブファンドへのスイッチは良い選択

株式個別銘柄に投資をされますと、どうしても日々株価が気になってしまうと思います。私の知り合いの中でも、FXを利用して為替に投資された方がいらっしゃいますが、真夜中にも為替のことが気になって仕方なくなり、十分な睡眠をとることが出来ず健康を害してしまいました。これでは、「健康で豊かな老後のための資産運用」という趣旨から大きく逸脱しており、本末転倒ですね。

お仕事もお忙しいことでしょうから、個別銘柄からアクティブファンドへスイッチされるのは良い選択だと思います。ちなみに、アクティブファンドというのは、日経平均・TOPIX・NYダウ・S&P500のようなインデック(指標=ベンチマーク)を上回るパフォーマンスを目指す投資信託のことです。インデックスを上回るパフォーマンスを挙げているファンドを長期的に保有し、積み立てることは大変メリットが大きいと思います。

アクティブファンドの魅力には以下の3つが考えられます。
①プロのファンドマネージャーが運用する
②各ファンドマネージャーの「哲学」を感じ取り、それを選択することができる
③インデックスを上回るパフォーマンスを期待できる

あるファンドマネージャーの方が運用報告セミナーでお話されていたことが強く印象に残っています。
「日本全国に展開するチェーン店で食べれば、味は安定しているし失敗はしないかもしれない。しかし、あの店のあの味が忘れられない!そんなファンドマネージャーになりたい」。独自の「哲学」を持っていらっしゃるのがよく分かりました。このようなファンドマネージャーによる運用に期待できるところが、まさにアクティブファンドの魅力です。

私も「このアクティブファンドは、こんな銘柄を組み入れているんだ、それもこんなに高い比率で!」と月次報告書をチェックしたときに時々感じることがあります。ファンドマネージャーは多くの経営者に会ったり、工場を視察したり、店舗を調査したりしています。彼らは、「投資対象となる企業が利益を上げ続けることができるのか」という点を非常に大切にしています。そのファンドマネージャーが綿密・緻密に調査した銘柄が圧倒的なパフォーマンスをたたき出すという点がアクティブファンドの最大の魅力なのです。

儲かっていない企業もすべてまとめて投資するインデックスファンドとは明らかにスタンスが違うわけですね。ただ、アクティブファンドの中にもインデックスを上回るパフォーマンスを出すことができない投信が多く存在する点には注意が必要です。