国内外の債券やリートにも分散投資を

ご相談いただき、ありがとうございます。
さっそくですが、まずは本題に入る前に上記の山口さんの資産状況等から以下の4つのポイントを確認してみましょう。

① ライフプランニング
② ファイナンシャルプランニング
③ 資産の状況(不動産・金融資産・実物資産)
④ 金融資産のポートフォリオ

①のライフプランニングとしては、結婚や出産も考えられますが、ここでは当分の間お一人暮らしを前提にお話を進めていきたいと思います。

②のファイナンシャルプランニングですが、一般的にリタイアされる65歳まであとちょうど30年。毎月つみたてNISA3万円+企業型DC1.5万円=4.5万円の積立を続けることができるとして、30年間で4.5万円×12ヶ月×30年=1620万円が投資元本となります。仮に年率3%で複利運用をすることが出来た場合、30年後には約2622万円となります。ぜひ年率3%の運用を目指したいですね。

ご自身でもおっしゃる通り、「コアサテライト運用」というところの「コア(=土台)」に関しては、つみたてNISAと企業型DCで十分ではないでしょうか。将来の退職金を含めると、65歳時点の金融資産は4000万円以上となっている可能性が高いでしょう。病気・ケガ・事故など、不測の事態がなければ、立派なファイナンシャルプランニングになっていると思います。ただ、ライフプランにもいろいろな変化が訪れると思いますので、それぞれのタイミングで適宜ポートフォリオを見直す必要がある点にはご注意いただければと思います。

③の資産の状況は、本来であれば不動産や実物資産も含めて対策を考えなければなりませんが、所有していないということで、今回はお悩みの金融資産に絞ってお伝えいたします。

さて問題の④金融資産のポートフォリオですが、590万円のうち190万円がリスク性資産、400万円が元本保証の安定性&流動性資産となります。

リスク性資産190万円のうち、米国株式に100万円、90万円が世界の株式に投資するものであるため、現状は金融資産に占める海外株式の割合が約3割となっています。これは35歳としては決して高い割合ではないと思います。さらに本来であれば、日本株式や国内外の債券、さらには国内外のリートにも分散投資された方が良いのではないでしょうか。

ただ、今回は米国個別株の保有に疲れ、アクティブファンドでの運用をご希望とのことですので、そちらにフォーカスしてみたいと思います。