相談者のプロフィールとお金データ
【寄せられたお悩み】 「親に勧められるがまま、契約した個人年金保険(5年ごと利差配当付個人年金保険)と定期預金の積立。これは正しいの…? と、最近疑問を感じ始めました。親の言う『貯金と保険こそ間違いない』という考えが今の時代にあっていないと感じるのです。 そして、30歳までには実家を出たいと思っています。そのためにお金を貯めつつ、かつ、増やせたらいいなと投資にも興味が出てきました。現状、特定の相手もいないので一応一人暮らしを想定しています。結婚することになったら、(そのお金は)結婚資金に充てたいです。手取りが多くない私にできる、おすすめの最初の一歩が知りたいです」
【今回の相談ポイント】 ① 親に勧められ、銀行で契約した「個人年金保険」と「定期積立」が現状の資産運用。果たしてこれは続けていていいのか? ② 30歳までに、実家は出て一人暮らしをしたい。そのための準備資金を貯め・増やすための投資はあるのか? ③ ②で投資を始めるとして、どんな商品をいくらぐらいで始めたらいいか? それは30歳の一人暮らしを始めるときにどのくらい切り崩しても(=解約しても)いいのか。
資産状況や月々の収支内訳
【収支】 <収入> ・毎月の手取り金額:16万円 ・年間の手取りボーナス額:約60万円 <支出> ・毎月の出費:約14万円(詳細以下)
※余ったお金はそのまま普通預金にプールしておき、ボーナスの一部と合わせて、年1回の自動車税(1万円ほど)、自動車保険(年払いで6万円ほど)、2年に1回の車検(8~9万円ほど)、友人の結婚式といったイベントごと、2か月に1回の美容院代(0.8万円ほど)に対応している。
支出について、渡辺さんからのコメント
※1……「実家暮らしなので、住居費や光熱費はかかりませんが、親に月3万円渡すようにしています」
※2……「実家で食事をする平日の朝、夕はかからないのですが、会社での昼食や外出する休日は外食やテイクアウトを楽しんでいます」
※3……「5年ごと利差配当付個人年金保険です。新卒のとき親に銀行窓口に連れていかれ(笑)、加入しました」
※4……「県民共済愛知(生命保険)に加入しています。こちらも、個人年金保険と同様、新卒のときに親に書類を用意され(笑)、契約しました」
***
現在ご実家にお住まいの渡辺さん。社会人3年目を迎え「自立に向き合い始めた」というのはとてもよいことですね。ぜひ、今回のご相談が渡辺さんの自立に役立つ内容になるよう、精一杯お答えしたいと思います。
さて渡辺さんは、手取り16万円のうち、ご実家に3万円納めていることや、ご両親が勧められた貯金や保険に3万円以上積み立てていることなど、堅実なご様子がうかがえます。私が見る限り、食費や交際費、服飾・雑貨費においても、特に使い過ぎているような印象はありません。現在ご加入中の県民共済についても、割安な掛金で幅広い保障が得られ、しかも割戻金もある点で無駄のない選択だと思います。これからもこの調子で続けていくとよいですね。
そんな中でご相談のポイントにも挙げられている通り、保険を含めたお金の貯め方については改善点があると思います。それらについて考えていきましょう