ヒット作の動向に左右される場合も…

一方で、購入前に知っておきたい留意点は次の通りだ。

・日本株全体へ幅広く投資するファンドとは異なり、アニメやゲーム、IPビジネスに関連する企業へ投資先が集中する。コンテンツ関連株が市場全体を下回る局面では、ファンドの基準価額も影響を受けやすい
・ゲームや映画、アニメなどは、作品の人気や発売時期によって収益が大きく変動する。期待された作品の販売不振、ゲーム開発の延期、制作費の増加などが、関連企業の株価を押し下げる可能性がある
・このファンドは、特定銘柄の組入比率が高くなる可能性のある「特化型運用ファンド」に該当する。2026年9月末現在では、組入上位4銘柄で4割近くを占めている。組入上位企業の業績や財務状況が悪化した場合、幅広く銘柄分散されたファンドよりも基準価額が大きく変動する可能性がある
・大型株だけでなく中小型株にも投資するため、売買が少ない銘柄では株価が急変することもある。
・信託報酬は年率1.353%(税込)で、低コストの国内株式インデックスファンドと比べると高くなる。販売会社によっては購入時手数料もかかるため、中長期で保有する場合は運用成果だけでなく費用も確認する必要がある

続いて商品のパフォーマンスだが、同ファンドは2026年8月26日に設定されてからまだ1年が経過していないため、資産運用業協会の投信総合検索ライブラリーでは、1年、3年、5年、10年の騰落率は算出されていない。過去の運用期間が短く、異なる相場環境における運用実績を十分に確認できない点には留意が必要だ。

ここまでの情報を踏まえ、投資の向き・不向きは以下の要素を参考にすると良いだろう。

<向いている人>
・日本のアニメやゲーム、キャラクターなどのIPビジネスの中長期的な成長に期待する人
・海外展開やメディアミックスによって収益を伸ばす日本企業へまとめて投資したい人
・テーマ型ファンド特有の銘柄集中や大きな値動きを理解し、NISAの成長投資枠などで中長期保有できる人

<向いていない人>
・日本株全体へ幅広く分散し、特定のテーマや銘柄への偏りを抑えたい人
・基準価額の短期的な変動をできるだけ小さくしたい人
・信託報酬や購入時手数料を抑えた低コスト運用を重視する人

今回は「しんきん日本アニメ&ゲーム関連株式ファンド(愛称:アニメ&ゲームプラス)」を紹介した。投資信託に正解はなく、資産形成への取り組みは人それぞれだ。フィナシー編集部では今後も、投資家の大切な資産を託せる“推し”といえるファンドを紹介していく予定だ。

執筆/フィナシー投資信託取材チーム

※記事内の数字は注記がない場合は2026年10月22日現在。資産構成、業種別構成比率および組入上位銘柄は2026年9月末現在(出所:しんきんアセットマネジメント投信公式サイト、投資信託説明書、月次レポート、資産運用業協会、内閣官房資料)