株価の調整は「AI・半導体」の軟調が波及 PER14.8倍には割安感
先述のとおり、第1四半期決算は好業績が確認された内容でしたが、株価の上昇は限定的でした。公表の翌営業日は16.5%高となる一時8673円まで上昇したものの、年初来高値の8943円(26年7月)を超えるには至らず、9月には一時6402円まで下落します。
株価の調整は、個別の業績よりも、市場環境によるところが大きいと考えられます。8月18〜19日には、中東情勢の緊迫や国内長期金利の上昇を背景にAI・半導体関連株が総崩れとなりました。FUJIも同期間において、2日連続で7%超の下落を記録しています。「AI銘柄」の一角であるFUJIは、業績とは別の理由で売られやすい状況にあります。
予想PER(株価収益率)を他のFA(ファクトリーオートメーション)関連株と比べると、FUJIはファナックや安川電機より4~5割ほど低く割安感があります。一方、時価総額が近いTHKとは同水準で、大型株と中型株の評価差が表れている面もありそうです。
ただし、THKの予想利益には事業譲渡に伴う一時的な利益が含まれており、PERが低めに出やすくなっています。FUJIは本業で営業利益の倍増を見込んでいますが、株価には十分に織り込まれていない可能性もありそうです。
【主なFA機器・ロボットメーカーの予想PER(26年9月28日終値)】
・ファナック:28.0倍
・安川電機:24.6倍
・FUJI:14.8倍
・THK:13.2倍
・(参考)東証プライム機械実績PER:25.5倍(26年8月)
※安川電機は27年2月期、THKは26年12月期、ファナックおよびFUJIは27年3月期
※東証プライム機械実績PERは加重平均
FUJIの株価は、安値からは反発しており、底入れの兆しもあります。今後は次回の中間決算で、AIサーバー需要の持続性を確認できるかが焦点となるでしょう。中間決算は、11月5日に開示される予定です。