「AI銘柄」のマウンター世界大手、サーバー向け売上が3.7倍に成長

FUJIは表面実装機(マウンター)の大手メーカーです。マウンターはプリント基板上に電子部品を据え付ける機械で、スマートフォンや自動車などに用いられる電子基板の生産を担います。

FUJIは、このマウンターが中心の「ロボットソリューション」と、工作機械などの「マシンツール」という2つの事業を展開しています。ただし、マシンツールは売り上げが小規模で、利益面の貢献も乏しく、業績の大半はマウンタ―で構成される状況です。

【セグメント売上高(26年3月期)】
・ロボットソリューション:1688.18億円(営業利益336.23億円)
・マシンツール:97.05億円(同-1.07億円)

​出所:FUJI 決算短信

このマウンターにおいて、FUJIのシェアは世界的です。FUJIによると、世界60カ国以上の工場で導入されており、世界のスマートフォンの約2台に1台は同社のマウンターが生産を担っています。売上の大部分も海外で、海外売上高比率は90.8%に達しています(連結、26年3月期)。

【主なマウンターメーカーの売上(25年度)】

・FUJI(ロボットソリューション):1688.18億円
・ヤマハ発動機(ロボティクス):1114.78億円
・JUKI(産機事業):219.17億円
※FUJIは26年3月期、その他は25年12月期
※ヤマハ発動機は国際会計基準(売上収益)、その他は日本基準(売上高)

​出所:各社の決算短信

マウンターの用途はスマートフォンが代表的ですが、現在はAIサーバーが新たな成長の柱となっています。AIサーバー向けの基板は大型で、据え付ける電子部品も大型化・重量化が進んでおり、小型部品とあわせて高精度に装着する技術が要求されます。

FUJIは、極小部品から大型重量部品まで高精度に実装できる技術力が強みで、AIサーバー向けで評価を集めています。ロボットソリューションにおけるサーバー向け売上は、26年3月期までの4年間で3.7倍に増加しました。同社の株価が中長期的に上昇したのは、「AI銘柄」として買いが集まったことが一因だと考えられます。

【ロボットソリューション業種別売上(26年3月期)】
・サーバー:253億円(22年3月期68億円)
・通信:253億円(同233億円)
・コンピュータ:152億円(同123億円)
・産業機械:67億円(同68億円)
・家電:67億円(同68億円)
・車載:219億円(同219億円)
・半導体関連:304億円(同370億円)
※半導体関連はダイボンダを手掛けるFFT(ファスフォードテクノロジ社)を含む
※27年3月期からは「その他」から「電源」を切り出して開示

​出所:FUJI 決算説明資料