祖母も驚いた孫の変化
吉枝は言葉を失っているようだった。そこで啓子がリビングに入った。
「未来、何を言ってるの? お小遣いは私が渡してるでしょ?」
啓子が来たことに未来は驚きつつ、反論してきた。
「だ、だってもうないんだもん」
「だったら我慢しなさい。これに懲りたら、もう無駄遣いはしないようにするのね」
啓子がそう言うと、未来は困ったように吉枝に目を向けた。
「お、おばあちゃん……」
しかし、吉枝は何も言わずに首を横に振った。
「何でよ……! いつもくれてたのに……⁉」
苛立つ未来を見ても、吉枝はお金を渡そうとはしなかった。
その反応を見て、未来は怒りをあらわにした。
「じゃあもういい! 飲み物買えなくて熱中症になっても知らないから!」
「お水が必要なら水筒を持っていきなさい」
「嫌よ! ダッサい!」
未来はそうして怒りながら家を出ていった。
残された吉枝は戸惑ったように視線を左右に動かしていた。
「あ、あんなことを言う子じゃなかったのに……」
「そうですね」
啓子はそれ以上何も言わなかった。未来が帰ってきてからまとめて話をするつもりだった。
