<前編のあらすじ>
小学5年生の一人娘・未来を育てる啓子は、夫・洋介、義母・吉枝と4人で暮らしている。義父を亡くした吉枝との同居後は家事を分担でき、啓子はその助けに感謝していた。
夏休み終盤のある夜、未来からクレーンゲームで約2000円使ったと聞き、啓子は驚く。月3000円のお小遣いから使ったと思いきや、未来は遊びに行くたび吉枝から数千円をもらっており、総額は1万円を超えていた。
決めった額の中でやりくりすることを学んでほしい啓子は、吉枝にお小遣いを渡さないでほしいと頼む。しかし吉枝は、自分のお金であり迷惑はかけていないと反論するのだった。
●前編【「遊びに行くたびにくれるんだ」小5娘の遊び方に母が仰天…義母が知らぬ間に渡していた“秘密のお金”】
注意後も消えない母の疑念
吉枝を注意して以来、関係は少しギクシャクしていた。さらに、吉枝は啓子の注意を無視して、未来にお小遣いを渡し続けているという節もあった。実際に渡しているという証拠があるわけではないが、未来は相変わらず友達と遊びに行っているし、シール帳に貼られているシールの種類もどんどん増えているのだから、きっとお小遣いをもらっているのだろう。
そんなある日曜日の11時頃、啓子が洗面所で洗濯機を回そうとすると、リビングから未来の声が聞こえてきた。
「おばあちゃん、お小遣いちょうだい」
未来が自分からお小遣いをねだっていることに啓子は内心驚いた。啓子はすぐに注意しようと洗面所を出ようとした。すると、次に聞こえてきたのは驚いたような吉枝の声だった。
「え?」
「みんなと遊びに行くから。今日も3000円ちょうだい」
「……この前あげたお金はもうないの?」
「もうないよ」
啓子は物音を立てないように、2人のやりとりに聞き耳を立てた。
「あらそう……。別にいいけど、ずいぶん早いわね。何にそんなに使ってるの?」
「何にって、別にみんなでお菓子とかジュースとか買ったりしてるから。私はみんなの分も買ってあげたりしてるから、お金がなくなるんだよ」
「……え? みんなの分? お友達にも買ってるの?」
「そうだよ」
未来は悪びれる様子もなく答えていた。
「ど、どうしてそんなことをするの?」
「だってみんな喜ぶもん。ありがとうって言ってくれるし。みんなのためだからやってるんだよ」
「……そんな使い方をしてるなんて」
「ねえ、どうしたの? 早くお金ちょうだい」
