「60歳を過ぎたのだから、もう年金保険料を払う必要はない」

そう思っている人もいるかもしれません。しかし、会社で一定の条件を満たして働いていれば、60代でも厚生年金や健康保険への加入が必要になる場合があります。しかも、勤務先が正しく手続きをしていなかったことが後から発覚するケースも。今回は、66歳になって突然、前の勤務先から約70万円の支払いを求められた男性の事例を紹介します。

60歳で二種免許を取得、夜の街で働き続ける66歳

田村雄太さん(66歳・仮名)は、地方都市で一人暮らしをしています。

これまで結婚したことはなく、若いころからさまざまな仕事に挑戦し、一時期は自分でバーを経営していたこともありました。

しかし、どの事業も思うようには軌道に乗らず、一度自己破産も経験しています。その後はアルバイトを掛け持ちしながら生活費を稼ぐ生活が長く続いていました。

60歳になった田村さんは第二種運転免許を取得し、現在は運転代行の仕事をしています。

あえて夜の仕事を選んだ理由は、深夜帯のほうが割増賃金によって収入を得やすかったからです。昼間や仕事のない日には単発アルバイトも入れ、可能な限り収入を増やしていました。

2か月ほど前には、以前勤めていた運転代行会社の経営者とのトラブルから退職し、現在の会社へ移ってきたのでした。

人手不足が続く業界ということもあり、60歳を過ぎた田村さんでも仕事を見つけることは難しくはありません。

現在の手取り収入は月25万円ほどで、「身体が動くうちは、まだまだ働けばいい」と考えていた田村さんでしたが、ある日前職の勤務先から届いた一通の文書によって生活設計が大きく狂うことになります。