新システムのスタートは2027年度
「見える化」にあたって、新システム(企業年金総合情報管理システム)が立ち上げられます。2025年度中にシステム設計・開発のための要件整理、調達手続きが行われ、現在はシステム設計と開発段階です。2026年6月23日から7月17日までの期間、実際の画面構成などが公開され、アンケートが実施されました。公開対象は制度の関係者(金融機関や実施事業主)で、画面イメージへの疑問点や遷移の分かりやすさなどが質問項目です。
新システムのスムーズな運営のためには、行政への報告自体が電子的に行われる必要があります。DCの場合、業務報告書はすでに記録関連運営管理機関から電子的に提出されていますが、DBは紙での提出が中心です。そのため、DBについては、オンラインでの入力またはCSVデータ等での提出に切り替えられる見込みです。一方、DC実施事業主に求められる変更点も出てきました。従来、厚生局から5年に一度「業務の状況報告」として求められてきた内容が、オンラインへの入力となり、2年に一度に頻度が上がりそうです。
なお、新システムの稼働は2027年度が予定されており、2027年6月1日以降を決算日とするDBと、6月末以降を事業年度末とするDCから対象となる見込みです。
DC加入者を孤独から救う
DBは加入者の年齢構成や給付形態などがプランごとに異なり、予定利率の設定も異なります。そのため、運用結果の多寡や資産規模によって単純に比較することは、制度の趣旨からいってふさわしくないともいえます。
一方、DCは活用自体が加入者個々人にゆだねられています。そのため、さまざまな面での情報の活用が想定されます。
たとえば、DC加入者は自社の状況を容易に把握できるようになります。一般の加入者は、ご自身の運用結果はわかっても、所属企業全体の状況はわかりません。DC加入者は今の運用でいいのか、周りはどんなことをしているのかと不安になっても、対応策はありませんでした。それが新システムを活用すれば、自社の運用状況を簡単に把握できるようになります。また、同業他社や同じ地域の事業所のDC運営状況についても検索可能です。企業の名称で探すことも、所在地などで絞り込み検索することもできる仕様のようです。
