「こんなに早く亡くなってしまうなんて……」

あまりにも突然の出来事で妻の宏美さんは心の整理がつきません。

「夫は長生きするつもりでいたのに、こんなに早く亡くなってしまうなんて……。がんばってアルバイトまでして繰下げしていたのに、年金がほとんど受け取れなかったなんて……」

宏美さんは、真人さんの葬儀を慌ただしく済ませると、これから1人でどうやって生活していこうかと考えます。

宏美さん自身の老齢年金は、老齢基礎年金(振替加算込み)が85万円、老齢厚生年金が20万円程度、合計約105万円でした。

「私は専業主婦期間も長かったし、繰下げもしていなかったから、年金の額は夫と比べるとかなり少ないな」

と宏美さんはこれからの年金生活のことが気になります。

真人さんが亡くなった場合、遺族年金が支給されると宏美さんは以前から聞き及んでいました。

「遺族年金は、夫の年金をもとに計算されるって聞いたな。4分の3がどうのって。夫は繰下げして年金が多かったから遺族年金もきっと多いはず」

宏美さんはそう考え、年金事務所に行って詳しい話を聞くことにしました。

●宏美さんの遺族年金は増えるのでしょうか?後編【「計算ミスじゃないですか?」急逝した夫が遺した遺族年金の額に70歳妻が思わず漏らした「失望の一言」】では、繰下げ受給と遺族年金の関係について詳しく解説します。

※本記事に登場する人物の名前はすべて仮名です。

※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。