<前編のあらすじ>
シルバーウィークに妻・恵の実家へ帰省した和樹は、妹・美香の放任主義によりわがままに育った小学2年生の姪・莉央の言動に頭を痛めていた。和樹の娘2人は年下の莉央に優しく接していたが、いつも割りを食っていた。
そんな折、莉央が長女のタブレットを奪い、無断でアプリ課金を連打。合計8万円ものクレジットカード決済が発生し、娘たちが大切にしていたポイントも消費、データも消去されていた。
さらに祖母のスマホでも過去に3万円の無断課金があったことが発覚。恵が問い詰めるも、美香は「たかがゲームのデータでしょ?」「子どもを責めないでよ!」と開き直り、実家は緊迫した修羅場と化すのだった。
●前編【「子どもがやったことなんだから!」わがまま姪を放置する妹…帰省先で起きた“最悪の修羅場”】
限界を迎えた祖父の一喝
「いい加減にしなさい!」
居間にわれんばかりの怒号が響き渡った。声を荒らげたのは、普段は滅多に怒らない70代の祖父・修造だった。
「美香、お前がそうやって甘やかすから莉央がこんなことをするんだ! 節子のスマホの件も、先月わしの財布から数千円消えていたのも黙っていたが、もう限界だ! 親戚だからって何でも許されると思うな!」
恵も涙を浮かべながら妹に訴えかけた。「 あおいとかえでがどれだけ我慢してきたか分かる⁉ 叱らないのは愛情じゃない、ただの放置よ!」
あおいとかえでも、「仲良くいとこ同士で遊ぶのが楽しかったし、小さい子だから、何かあっても私たちが我慢すればいいと思ってた……でも、大切にしてたデータ消したり、ポイントまで勝手に使うなんてひどいよ……」とボロボロと涙をこぼした。
親戚一同からの厳しい言葉といとこたちの涙に、到着したばかりの美香の夫・健太も事態の深刻さを悟り、顔を蒼白にした。
一番強烈だったのは、修造の言葉だった。
「このままだと、莉央はどうなってしまうのか……。おれは恐ろしくなる。とんでもない大人になってしまう前に、今、気づいてくれよ!」
優しかった親戚たちが突然、怒り出している現状を飲み込み切れないまま、逃げ場を失った莉央は、しゃくりあげながら大泣きして本音を吐き出した。
「だって、だって……ゲームとか、すごいのいっぱい持っていたから……! ちょっと借りたかっただけ。いつもパパもママもスマホばかり見て遊んでくれないんだもん……! 」
