「エキサイティング老後プロジェクト(ERP)」は米国系運用会社のキャピタル・インターナショナルが実施している老後生活を豊かにするための長期積立投資の普及を目的とした金融教育プログラム。法学部の大学生を対象に2022年から開催しており、5年目となる今年は若者を長期積立投資にいざなうための法律案を考える特別講座として北海道大学、立教大学、岡山大学、名古屋大学で実施する。6月に行われた立教大学における2回の特別講義では、島村暁代教授のゼミ生に向けて慶應義塾大学大学院 森戸英幸教授が老後所得保障制度の全体像から各種年金の仕組みまでを解説。キャピタル・インターナショナル 小泉徹也代表取締役社長が資産形成と時間活用の重要性を語り、ディスカッションでは学生たちが率直な意見を活発に交わし合った。

年金制度の実態と資産形成の目的を理解

講義は現行制度の実態把握から始まり、森戸教授が老後資金源を公助(公的年金)、共助(企業年金・退職金)、自助(貯蓄、NISA:少額投資非課税制度、iDeCo:個人型確定拠出年金)の3つに整理して解説。中でも企業年金について、変化しつつある現状を次のように解説した。「企業年金、いわゆる退職金は今、企業型確定拠出年金(DC)が主流となり、自分で投資や運用を考えなければいけない時代になってきています」(森戸教授)。

慶應義塾大学大学院 森戸英幸教授の講義に学生たちは熱心に耳を傾けた

こうした制度変化を受け、社会人になる前から長期分散投資の考え方に触れる必要性があるのではないかという講座の原点を振り返った。

授業は学生からの疑問に答える双方向性を重視。「NISAとiDeCoはどちらがおすすめか」という問いに対し、キャピタル・インターナショナルの小泉社長は、両者の併用も可能と説明。「iDeCoは退職後を見据えた長期の資産形成、NISAは教育資金や不動産購入など、より短期的な目的にも使えます。両者は用途が異なるのでご自身の状況に合わせてどう活用するかを考えることが大切です」と、目的に応じた使い分けの例を挙げた。

グループディスカッションで学生と意見を交わすキャピタル・インターナショナル 小泉徹也社長