AIが追い風、データセンター・半導体向け材料が受け皿に
足元で好調なのが金属加工事業です。利益は精錬事業と環境・リサイクル事業に次いで3番目の水準ながら、26年3月期は5つの事業セグメントで唯一の経常増益を計画します。
特に需要を集めているのが、AIの追い風を受ける情報通信向けです。DOWAホールディングスが手掛ける伸銅品は、サーバーやネットワーク機器などに用いられるコネクタや、半導体チップを固定するリードフレームなどの材料になります。これらはAIデータセンターの増設で需要が拡大しており商機となっています。
DOWAホールディングスは事業ポートフォリオの改革を進めており、金属加工事業においては付加価値の高い製品へシフトを進めています。特にAIサーバー向けを強化する方針であり、情報通信機器向け伸銅品の販売量は28年3月期に24年3月期上期比で7割増を目指します。
AIの恩恵は金属加工事業にとどまりません。苦戦する電子材料事業にも波及が期待されます。データセンターは常用電源を確保する必要性から、DOWAホールディングスの燃料電池材料にはプラスです。
電子材料事業は収益性が低迷しており、26年3月期の予想経常利益は2億円と24年3月期(35億円)の約18分の1に沈みます。金属加工事業の成長が軌道に乗るなか、電子材料事業の立て直しがグループ全体の収益回復を占う鍵となりそうです。