過去の低迷は背景に業績不振 自動車事業が大苦戦で利益停滞

まずは株価が長期に低迷していた理由から押さえましょう。

日本精工はベアリング(軸受)のメーカーです。ベアリングは外輪と内輪の間に球体を挟み込んだ機械部品で、摩擦を減らして円滑に力を伝える役目を果たします。日本精工は業界の大手で、シェアは国内首位、世界でも3位に位置します。ベアリングは多くの産業機械に用いられますが、特に自動車は搭載が多く、自動車向け事業は日本精工の主力です。

【セグメント情報(2025年3月期)】

 
出所:日本精工 決算短信
 

ただし、業績には課題感もあり、利益はコロナ禍からの回復が鈍い状況です。営業利益は22年3月期に300億円前後まで戻したものの、以降は停滞しており、株価の低迷につながりました。

日本精工の業績(2016年3月期~2025年3月期)
 
出所:日本精工 決算短信より著者作成
 

苦戦の主因は自動車事業です。コロナ後のサプライチェーンの混乱や半導体不足などの問題が重なり、柱の自動車事業は23年3月期まで3年連続で赤字となりました。自動車の生産台数は日系メーカーや欧州で低迷しており、25年3月期は3年ぶりの減益で着地しています。

日本精工のセグメント営業利益(2016年3月期~2025年3月期)
 
出所:日本精工 決算短信より著者作成