大学時代はバスケットボールに打ち込み、体力には自信があったという菅原雄吾さん(仮名、40代)。しかし、医師として毎日を忙しなく過ごす中で運動習慣はゼロに……。血圧上昇やお腹まわりの贅肉に悩まされていた時、一念発起して始めたのがランニングでした。2025年を「身体を買い戻した年」と振り返る菅原さんの等身大の体験談を紹介します。
医師だからこそ分かった「衰え」の現実
私は現在40代の医師です。2025年は私にとって衰えと向き合った年でした。
大学時代までバスケットボールを続け、体力には自信がありました。けれど医師として働き、結婚し、子どもが生まれ、気がつけば運動習慣は消えていました。血圧は少し上がり、お腹まわりの肉は落ちない。市民ランナーを見るたびに「よく走るなあ」と他人事のように思っていました。
医師という職業柄、健康の大切さは誰よりも理解しているつもりでした。しかし、忙しさを理由に自分の身体を後回しにしていたのです。患者さんには運動を勧めながら自分はエレベーターを使い車移動ばかり。典型的な「医師の不養生」でした。
そんな私が走り始めたのは2025年の冬。まだ雪が残る朝、吐く息が白い時間帯でした。子どもの寝かしつけで早起きが習慣になっていた私は「朝の30分だけ走ってみよう」と思い立ったのです。
最初はスニーカーで1km。息は上がり脚は痛い。「マラソンなんて余裕」と思っていた自分が恥ずかしくなりました。
そして学生時代の自分との差にも愕然としました。しかし、同時に「このままではいけない」という危機感も芽生えたのです。
