思わず息が止まりそうに…家賃3割アップの衝撃

そんなチルな日々に幕を下ろしたのが昨年の秋。きっかけは2度目の家賃の更新でした。

不動産屋さんから月12万円の家賃が一気に3割以上上がり16万円になると聞かされ、思わず息が止まりそうになりました。

「あり得なくないですか!」と抗議しましたが、「周辺の相場が上がっているので」と取り付く島もありません。不動産屋さん目線では借り手が頻繁に入れ替わった方が利益が出ますし、“貧乏独女”の私より大手町辺りの一流企業に勤務する女子が入居してくれた方が滞納のリスクも減って安泰ということなのかもしれません。

慌てて近くの物件を見て回りましたが、確かに新築物件は高い! 不動産屋さんから提示された新家賃が安く感じられたくらいです。北千住は私が住んでいた8年の間に「住みたい街ランキング」の上位にも取り上げられるようになり、いつの間にか、人気エリアに変貌していたのでした。

一方で下町ですから1LDKが8万円という格安物件もあるにはあるのですが、駅から滅茶苦茶離れていたり、築50年だったりと私の許容範囲を超えたものばかり。

そもそも、一人暮らしで好き放題お金を使ってきたせいか、貯蓄はNISA(少額投資非課税制度)の積み立てくらいで、引っ越し代や敷金礼金の捻出も難しい状況でした。

更新料大幅アップを機に彼氏の家に転がり込んで同棲を始めた友人もいますが、今はそんな相手もいないので、自力で何とかするしかありません。

涙の撤退…30歳、実家への不名誉帰還

結果として実家に戻るという苦渋の決断をしたわけですが、そこでまたひと悶着ありました。

我が家は母が家付き娘で父は婿養子という事情もあり、母が絶対的な権力を持っています。その母は私が家を出て一人暮らしを始める時、「麻央ちゃんがいなくなるとお母さん寂しいわ」とうるうるしていたので、自宅通勤を歓迎してくれだろうと思ったら、「大地だけでも持て余しているのに、あんたまで帰ってくるなんて」と“あんた”扱いされたのはショックでした。

一度も実家を出たことがなく、将来の“子ども部屋おじさん”間違いなしの弟からも「不名誉帰還」とからかわれ、むかつきました。

しかし、そんなのは序の口で、さらに想定外の展開が待っていたのです。

●突然の家賃値上げで実家に戻ることになった麻央さんですが、母親からは歓迎されません。その後、予想外の事実が判明します。後編【「弟は1万、私は8万」実家に戻った30代娘が絶句…母がひた隠しにしてきた衝撃の格差】で詳説します。

※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。