米国経済の行方
ここで11日に発表されたアメリカの雇用統計について見ておきましょう。年次改定によって雇用者数が大幅に下方修正されたものの、1月は12月実績および予想を上回る項目が並びました(表の赤字)。雇用者数の変化が大きく予想を上回ったほか前月比で見た平均時給の伸びも0.4%に上昇しています。仮にこのペースが続く場合、年間では5%に迫る賃金の上昇です。
また週平均労働時間も伸びており、それだけ仕事が忙しいということを表しています。労働参加率も上昇しています。これは仕事をしている人および求職者が労働人口に占める割合です。労働参加率の上昇は職を探せば見つかるといった環境を示唆しています。さらに、不完全雇用率も低下しました。これはフルタイムでの勤務を望んでいるもののパートでしか働くことができていない人を失業者としてカウントしたものです(スライド8)。
このほか、労働市場に関してはカンザスシティー地区連銀がLMCIという指標を発表しています。これは24種類の労働市場の関連指標から労働市場の現在の水準や勢いを示すものです。
具体的にはレベル(水準)は過去平均と比べた現在の労働市場を示しています。ゼロを上回っており、過去平均よりはいいもののその程度は縮小しています。モメンタム(勢い)がマイナス圏に位置している限り、労働市場が悪化していることを示しています。
ただし12月分はマイナス幅が縮小しており労働市場の悪化に歯止めがかかりつつあることが示されています。LMCIをみると、1月分の雇用統計が示す通り、労働市場に復調の兆しが見受けられることになります。このLMCIは通常であれば雇用統計が発表された2営業日後にアップデートされるため、最新の1月分に注目です(スライド9)。
