夫に内緒で息子を支援
それから武彦は高校を卒業し、浪人生となった。武彦は予備校に通いながら勉強漬けの日々を送っている。和美はその予備校のお金も全て出していた。
通常の授業に加え、夏や冬の短期講習、試験直前の特別講習なども含めれば年間で100万以上の出費となる。けれど武彦のために必要な出費だ。
ちなみにこのことは博臣には何も言ってない。自分の稼ぎの範囲でやっていることだから報告の必要はないと思っていた。
博臣のほうも武彦が予備校に通っていることには気付いているが、特に何も聞いてこなかった。
そしてあの日から武彦は博臣を極端に避けるようになり、親子関係はどんどん悪化しているように思えた。
2人の関係性をどうにかしないといけないと思いながらも勉強に集中してほしいからとりあえず合格をするまでは放置しておこうと和美は決めていた。
ただ大学進学が決まるとなると大学の授業料や入学費は和美だけではどうすることもできない。現役のまま合格をしていたら博臣は支払いをしてくれてたはずだが、今回のようなことがあっては支払ってくれるという確証はなくなった。だからそこの点に関しては武彦と2人で頭を下げてお願いをしようと思っていた。
和美としてもなんとかやりくりをしながら武彦のことを支え続け、武彦自身も真面目に勉強を続けて模試などでも順調に結果を出すくらいにはなっていた。
