「オルカン」は他を圧倒する流入額

流入額上位20ファンドでは、トップは前月同様に三菱UFJアセットマネジメントが設定する「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)(愛称:オルカン)」(流入額2875億円、前月1964億円、前々月2095億円)だった。「オルカン」への資金流入超過額は年末に向けて一段と盛り上がった。2875億円は2025年1月の3758億円以来の高水準になった。年末にはNISAの年間限度額の使い残り枠の消化などでまとまった資金が投下されることもある。12月になって集中的に資金流入があったことで、資産形成に向けた投資の主力ファンドとして多くの投資家の支持を受けていることがわかる。

第2位に前月は第4位だった「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(同1623億円、1319億円、1427億円)(設定は三菱UFJアセットマネジメント)が上がった。前月第2位だった11月の新設ファンド「TRプライス キャピタル・アプリシエーション・ファンドB(ヘッジなし)」(同355億円、1913億円)(設定はティー・ロウ・プライス・ジャパン)は第10位に後退した。前月第3位だった「インベスコ 世界厳選株式オープン(ヘッジなし、毎月決算型)」(同1355億円、1371億円、1433億円)(設定はインベスコ・アセット・マネジメント)は第3位のまま、前月第5位だった「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド D」(同1119億円、910億円、945億円)(設定はフィデリティ投信)が第4位に上がった。そして、第5位には新設ファンドの「資本効率化フォーカス・ジャパン」(設定は三井住友DSアセットマネジメント)が資金流入額594億円でランクインした。

資金流入額ランキングで第5位になった「資本効率化フォーカス・ジャパン」は、主として資本関係の変化等により資本効率や企業価値の向上等が期待できる日本企業の株式に投資するファンドだ。2022年4月の市場区分再編(プライム・スタンダード・グロース)により本格化した東証改革は2023年3月の「資本コストや株価を意識した経営」要請を経て、国内上場企業に投資価値の向上を継続的に促してきた。日経平均株価がバブル経済時の高値3万8915円(1989年12月29日)を2024年2月に上回り、2025年には5万円を超える水準に上昇した大きなエンジンになったと考えられる。この企業価値の向上に焦点をあてたファンドとして注目度も高かったと考えられる。