使い分けのポイントは利用目的と運用期間

資産形成制度には、職場つみたてNISAのほかに、確定拠出年金(DC)や持ち株会、社内預金制度などを設けている企業もあります。そのため、「それぞれの制度をどう使い分けていったらいいのか?」という質問も多く寄せられます。

用意されている制度によって説明も異なりますが、ポイントとなるのは、資産形成の目的とどれぐらいの時間をかけられるのかという点です。

老後資産形成であれば、DCがもっとも税優遇が大きい制度であり有利ですが、住宅購入資金や教育資金にはDCの資産は使いにくくなります。持ち株会の奨励金が大きい場合は、持ち株会と職場つみたてNISAの併用という考え方もありますし、より多くの資産を投資に回したい場合は職場つみたてNISAとNISAの成長投資枠を併用する、といった方法もあります。

また、職場つみたてNISA導入時は、金融機関による説明会が開催されるなど、お金のことを再考するきっかけとなります。その結果、他の資産形成制度を増額する人が増えるといった現象が起きることもあります。新入社員の時に決めたままにしていたDCマッチング拠出金額の見直しや、持ち株会の増額など、将来を見据えるきっかけにもなるようです。

金融庁は昨年11月に都道府県別のNISA口座の開設状況を公表しています。東京都・大阪府・愛知県など大都市圏が高い傾向はありましたが、人口対比で見た場合に、例えば富山県・滋賀県・徳島県は大都市圏である福岡県を上回っていました。

職場つみたてNISAの実施企業が各地に広がり、職場を通した金融教育が実践されることで資産形成が身近になっていくことが期待されます。