足元の金利上昇を受けて、人気高まる個人向け国債

「個人向け国債」の名称が、「個人向け国債プラス」へと変更されます。財務省のホームページによると、「商品のラインナップ及び基本的な商品性等に変更はありません」とのことですが、ではなぜ「プラス」なのでしょうか。

それは販売対象が見直されたからです。これまで個人向け国債の販売対象は、文字通り個人に限定されていました。それを一部の法人等にも拡大することになり、2027年1月発行分から適用されます。

ちなみに「一部の法人等」とは何かというと、非営利法人ならびに非上場法人等ということです。つまり上場企業はもちろんのこと、上場していなくても資本金が5億円以上と見込まれる株式会社は、自己勘定で個人向け国債を買うことはできません。

さて、その個人向け国債の利率が、過去最高水準を更新しました。

変動金利10年物で、2月に発行される第190回債の表面利率は年1.39%(税引き前、以下同)となっています。

過去を振り返ると、個人向け国債が変動金利10年物で登場したのが、2003年3月のことでした。それ以前も、個人が国債を買うことはできましたが、当時の国債はどちらかというと機関投資家や金融機関が主な購入者であり、個人による購入はあまり想定されていませんでした。金利も固定金利のみだったので、金利が上昇する局面では債券価格が値下がりし、償還前に売却すると、売却損が生じたりしたのです。

そこで、個人でも手軽に買えるような仕組みにしたのが、個人向け国債でした。従前の国債が最低5万円からだったのを、個人向け国債は1万円から買えるようにし、償還前に売却しても元本割れが生じないようにしたのです。