「積立投資=ドルコスト平均法で安心」はテッパンの理論だが…
そこで投資の教科書を開くと、必ずといって良いほど「ドルコスト平均法」のメリットが書かれています。
「毎回一定金額で同一の商品を買い付けると、値段が高い時には買い付ける数量が少なく、値段が安い時には買い付ける数量が多くなり、結果的に高値掴みするリスクが平準化されます」というのがそれです。
ここで勘違いしてはいけないのが、ドルコスト平均法を活用したからといって、投資対象が持つリスクそのものが低減されるわけではないことです。たとえばS&P500のインデックスファンドを定額積立投資したからといって、S&P500に投資することのリスクは変わらないはずです。
ただ定額積立投資をすると、高い値段で買う数量が少なく、安い価格で買う数量が多くなるため、買付価格と買い付けた数量で平均した時、平均買付単価が下に押し下げられ、なんとなく安値を上手に拾えたような気がするのです。
確かに、ドルコスト平均には精神安定剤的な効果があるのは事実です。特に初めて資産形成をする人たちは、自分が投資した価格よりも値下がりすると非常に強いストレスを受けます。そこで耐えられた人は良いのですが、なかには値下がりしたところで解約・売却してしまい、「もう投資なんてコリゴリ」と退場してしまうケースも少なくありません。
ところが、それから数年して投資したものの値段を見ると、自分が投資した時の価格よりも値上がりしていたりするものです。こうなると、ますます自分の判断を呪いたくなり、「自分には投資なんて向いていない」と思ってしまいます。
この点、定額積立投資によって資産形成をすれば、最初のうちは投資する額が少なく、徐々に大きくなっていくため、投資を始めたばかりの段階で大きな下落に直面したとしても、前述したような強いストレスを受けることがありません。
加えて年齢が若い人たちは、そもそも投資に振り向けられる資金が限られるため、一括投資ではなく、積立投資を選ばざるを得ないという現実的な理由もあります。こうしたことから、資産形成は定額積立投資がお勧めとなるわけですが、現実にはどうでしょうか。
