インフレへの対応がカギ

――個人投資家が金利について知っておくべきポイントは?

普通預金の金利は0.3%程度になったが、インフレ率はCPIで見ても3%。体感的にはそれ以上だろう。市場の(名目)金利がマイナス金利になった際は、預金金利はゼロ%にしてもらえたが、実質金利マイナスに対しては容赦ない。現預金や短期国債を保有している主体がインフレ税をストック面で払っていることになる。

※インフレーションでお金の価値が下がることで政府の借金の返済負担が実質的に軽くなること。インフレ税は政府にメリットがあるが、政府債務はもともと国債発行などを通じて民間から調達したものであることを踏まえると、貸し手である家計など民間部門からみればマイナスになる。

株式や不動産、あるいは長期・超長期国債などに投資することにより負担を回避すべきだ。株式中心で良いが、分散投資を心がけたい。主眼はあくまで預金からの逃避である。政府はNISAを推進し、企業の現預金の保有にも圧力をかけている。どちらも間違っていないが、現預金(や国債)を誰かが保有しなくてはいけないとの認識が欠けているように見える。結局、利上げが十分になされるまで、資産価格の上昇、円安は継続しやすい。

ちなみにインフレ税のフロー面を軽減するには、所得税のブラケットを変えるなど法制度の変更が必要である。この点も含めて高市政権には大いに期待している。

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