3C分析の具体例
個人的な体験で言うなら、恋愛で考えると面白いかもしれません。顧客があなたにとって恋人にしたい人だと考えると、自社だけを分析することはひたすら「自分磨き」をしているようなものだといえます。しかし、いくら自分磨きをしても、相手が振り向いてくれなければどうしようもありません。その間にライバル(競合)に持って行かれてしまうかもしれません。そうならないためには、頻繁に相手に話しかけ、ニーズを汲み取る必要があります。相手が、お花が好きだとしたら、バラを贈るのは有効なプレゼントになるでしょう。
ただしこれは、単純にライバルの上を行けばよいという話でもありません。ライバルがバラを100本送るなら、自分は101本送ればいいかと言われればそうではないのです。
ここで大切なのはあなたの強みを活かすことです。あなたの取り柄が優しさなら、日頃から細かいことに気がつき相手を助けてあげることが有効かもしれません。素晴らしいデートプランを立てられるなら、それを相手に積極的に提案することが大きなポイントとなる可能性があります。すなわち、顧客や競合の分析ばかりではなく、自社の強みに焦点を当てるということもまた必要になってくるのです。
自社や競合の分析は、やり方さえ覚えてしまえばそんなに難しくありません。とくに上場企業であれば、有価証券報告書をはじめ、様々な情報が揃っています。競合も基本的には自社分析と同じで、後はどこを競合と認識するかだけの話です。
一方で、情報が最も曖昧なのは「顧客」です。市場規模などはシンクタンク等が発表しているレポートによって把握できるのですが、それが今後増えていくのか減っていくのか、社会情勢の変化もあり容易には想像できません。そこで最も活躍するのが「自分が顧客になった場合」です。

