退職が近づいてくる50代~60代。今まで仕事や育児を頑張ってきたから、セカンドライフは楽しく過ごしたいと思う方も多いと思います。
楽しい老後を迎えるために、資金面で何を考えておけば良いのでしょうか?
経済的な幸せを示す「ファイナンシャル・ウェルビーイング」の観点から、専門家が解説します。(全4回の3回)
※本稿は、ウェルビーイング学会/ファイナンシャル・ウェルビーイング分科会編『よくわかるウェルビーイング&ファイナンシャル・ウェルビーイングQ&A~快適な『お金』との関係を実現するために』(一般社団法人 金融財政事情研究会)の一部を抜粋・再編集したものです。
退職前後世代のファイナンシャル・ウェルビーイング度
50代・60代は、一般的に退職前後の世代です。大きな家計の変化があるタイミングですが、世間の皆さんのファイナンシャル・ウェルビーイング度はどう変化しているのでしょうか。
年代別にみてみると、40-50代が一番低くなっていますが、それ以降は年齢が上がるにしたがいファイナンシャル・ウェルビーイング度が低い人は減り、高い人が増えていることがわかります[図表5−8]。
このデータだけをみると、「なんだ、退職後は悠々自適、お金の心配は減るのか」と楽観的に思われるかもしれません。しかし、退職前後には考えるべきポイントが非常に多くあります。ファイナンシャル・ウェルビーイングなシニア期に向けて、しっかりとセカンドライフプランニングを行うことをおすすめします。