「宇宙」や「日本株」など新たな動き

野村證券の売れ筋ファンドを株式ファンドで分類してみると、2024年1月から2025年9月5日までの成績で米「S&P500」インデックスファンドを上回っているのが、「野村世界業種別シリーズ(世界半導体株投資)」、「東京海上・宇宙関連株式ファンド(為替ヘッジなし)」、「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド Dコース(毎月決算・予想分配金提示型・為替ヘッジなし)」、「フィデリティ米国株式ファンド Dコース(分配重視型・為替ヘッジなし)」の4ファンドになる。下回っているのは「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信 Dコース」と「野村インデックスファンド・日経225」になる。

2024年までは「米国株」、あるいは、「半導体株」が好成績ファンドの条件だったが、その流れは2025年になって変わりつつあるようだ。たとえば、2024年1月からのパフォーマンスでは最も悪い成績にみえる「野村インデックスファンド・日経225」は、2025年の年初来リターンでは「eMAXIS S&P500インデックス」を上回るリターンを残している(米国株2.64%に対し日本株は8.66%)。「半導体株」は引き続き高いリターンになっているが、2025年に入ってからのリターンでは「東京海上・宇宙関連株式ファンド(為替ヘッジなし)」のほうが大きく上回る(半導体株9.71%に対し宇宙関連株25.03%)。わずか8カ月余りの変化ではあるが、2024年までとは異なる動きが出てきていることに留意したい。

 

執筆/ライター・記者 徳永 浩