心に響く作品が全国から集結

老後の生活を支える有力な手段の一つである確定拠出年金(DC)には、個人が加入するiDeCo(イデコ)と、企業の従業員が加入する企業型の2つの制度があります。

9月16日は2016年に個人型DCの愛称が「iDeCo」に決まった記念日です。両制度の活用および資産運用の必要性を考えるきっかけとして、FinaseeではNPO法人確定拠出年金教育協会の協力のもと、「iDeCo・企業型DCショートエッセイ」コンクールを企画しました。

全国の皆さまからご応募いただいた「iDeCo」「企業型DC」に関するご自身の気持ちをつづった力作ぞろいの中から栄えある受賞作品を発表いたします。

最優秀賞

令和の老後の“三種の神器”「運動」「野菜」、そして「iDeCo」~自営業だった父の背中から学んだこと~ 樋口 久之(ニックネーム、敬称略)

私の父はずっと自営業だったため、厚生年金には加入していない。受給できるのは国民年金だけである。近年の物価高騰で、国民年金だけで暮らすことは不可能になったのだが、父はさほど困っていない。若いころから投資をしていたからだ。その父がよく言っていたことがある。

「適度な運動をしていれば病気にならないなんてことはないし、野菜をたくさん食べていれば病気にならないなんてこともない。けれど、運動と野菜の摂取を続けていれば、“自分は健康にいいことをしている、だから大丈夫だ”という安心感を得られる。この安心感こそが老年期には大事なのだ」。

それは経済でも同じだった。私はiDeCoを始めてから、老後の不安というものが減ってきた自覚がある。投資とはいえ投機性は高くなく、どちらかというと貯蓄の要素が大きいiDeCoはメンタルの安定に大きく寄与している。信頼できる金融機関からすすめられたという安心感も大きい。激動していく社会情勢に対して合理的に対処しているという手応えがある。

現役世代が一番感じるのは「健康不安」よりも「経済的不安」のほうが大きい。だが、健康は運命に大きく左右される一方、経済状態は対処方法がいくつも用意されている。iDeCoが私にもたらしたものは強い安心感であり、おそらくは、この安心感は肉体的健康にも大きく関与している。老後に向けておこなうべきことは「運動」と「野菜」そしてiDeCoだと、私は確信している。

講評 自営業の父の言葉から学んだ「生きる力」が伝わる作品

誰もが気になるテーマである健康と資産運用の共通性が見いだせる、共感性の高い作品です。自営業の父親の言葉に影響を受けてiDeCoを始めた投稿者。その実体験から経済的な備えが心の安定を生み、ひいては身体にも良い影響を与えているようだという好循環を生んでいる様子が伝わってきます。「運動」「野菜」「iDeCo」はさながら令和の老後の「三種の神器」ともいえそうです。

優秀賞 Finaseeにて抜粋紹介、乞うご期待

20名(敬称略)

荻原恵造、武藤文香、みずの、NAO、佐久間さしみ、ゆうと、まっちゃん、せい、西岡奈緒子、秀、かずっぺ、みかこ、南風、なお、もりこ、東浜郁実、めぐみるくてぃー、千奈美、アンジェラ、紺野美紗 

優秀賞の作品もFinaseeにて近日公開予定です。ご応募いただきました皆さま、ありがとうございました!

■「iDeCo・企業型DC(確定拠出年金)ショートエッセイ」コンクール
【主催】Finasee
【協力】NPO法人確定拠出年金教育協会
【結果発表】2025年9月16日 

みんなのiDeCoとDCの日特別企画オンラインセミナー開催!「企業型DC導入企業の従業員とiDeCo」~知らないと損! 本当に使える知識と賢い活用法を伝授~