オルカンの愛称でおなじみの投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と旅人のバイブル「地球の歩き方」のタッグにより、オルカンの公式ガイド本『地球の歩き方 オルカン』が登場した(三菱UFJアセットマネジメントと指数プロバイダーであるMSCIが全面協力・監修)。

その発売を記念して、三菱UFJアセットマネジメントは「eMAXIS ファンミーティング」を、8月30日、代官山 蔦屋書店にて開催した。

特別対談「シンプルだけど深い。インデックスの世界」では、MSCI Inc. 日本代表 寺沢亮也氏と、三菱UFJアセットマネジメント 特別業務顧問 オルカン・アンバサダーの代田秀雄氏による対談が実現。

オルカンおよびMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)にまつわる投資家からの質問に対談形式で回答した。

 
(上から)代田秀雄氏、寺沢亮也氏 涼しげな浴衣姿で登壇した。

昨今よく指摘される、「ACWIのウェイトが、時価総額の大きな一部米国企業に集中している」点にも話は及び、「テクノロジーやコミュニケーションといった分野に力を入れている企業の収益力が非常に高く、しかも例えばAI技術などは将来の成長のドライバーとして、大きな期待がかかっているという見方もできるのではないか」(寺沢氏)、「その“集中”も含めて市場で、(インデックスを持つということは)市場とお付き合いするということ。そして、市場と付き合うことは、システマティックリスクは取るが、アンシステマティックリスク――市場から離れたところのリスクは取らないことなので、ボラティリティが高い相場になった時にはインデックス、特に時価総額ウェイト系のインデックスが選好されやすい背景になるのではないか」(代田氏)と見解を述べた。

また、「出版秘話」パートには、地球の歩き方 取締役(事業推進担当)観光マーケティング事業部長 宮田 崇氏、MSCI クライアント・カバレッジ 菊川華子氏が登場。コラボ実現のきっかけやその後の展開、“異色”コラボならではの苦労などが、披露された。

「観光では取り上げない場所も紹介している点に注目してほしい。また、日本、そして(構成銘柄になっている)各国の産業、文化について株式を通して知ることができるので、楽しんで読んでほしい」(宮田氏)。

宮田 崇氏

「どう指数が構築されているか、またACWIをどういう切り口で分解していくことができるのかを分かりやすくまとめられた。指数を通して、投資を考えるきっかけにもなれば」(菊川氏)。

菊川華子氏

また、司会をつとめた三菱UFJアセットマネジメント鈴木氏も「『はみ出しコメント』にもぜひ注目を。三菱UFJアセットマネジメント社内でアンケートを取り、そこから選ばれた回答が掲載されていて、運用会社の生の声をお届けできたコンテンツになっていると思う」とコメントした。

8月31日時点でオルカンの純資産残高は7兆円を超え、まさに「国民的投信」といえる。今回のコラボは、オルカンの背後にある投資や世界経済、指数やインデックス運用を“旅するように知る”機会を多くの投資家に提供するだろう。