強みと注意点を整理
以上の仕組みを総合してJEPQの特性を簡単にまとめると、以下のようになります。
・利回りはカバード・コール戦略によって得られるプレミアム分の加算によって、組入銘柄の平均配当利回りに対してプラスアルファが期待できる。
・S&P500やNASDAQ指数を原資産とするカバード・コール戦略が組み合わされるため、これらの指数が大きく上昇した場合、ファンドに組み入れられている現物株式の値上がり益は享受できるが、カバード・コールに投資している分は、目標株価を超えて値上がりしたとしても、その分の値上がり益は享受できない。
・値下がりした場合は、ファンドに組み入れられている現物株式の値下がりによってリターンは下がるものの、プレミアムが入ってくる分だけ多少、値下がりが抑えられる可能性がある。
リスクとリターンのバランスを考えると、ボラティリティを抑制したうえで、プレミアムが反映された、高めの利回りを狙いたいという人に向いているファンド、と言えるのかもしれません。
その分、あくまでもマーケットの値上がりを取りに行きたいという方にとっては、カバード・コール戦略によって値上がりが抑制されるため、不向きです。
コスト面も確認を。米国ETFを直接購入する手もある…!
最後にひとつ。確かに楽天・JEPQの方が買いやすい面はありますが、JEPQの運用コストに加え、楽天・JEPQの運用管理費用も加算されるので、コスト面ではいささか不利になります。
今は米国株市場へのアクセスも容易なので、どうしてもJEPQに投資したいのであれば、直接投資するという手もあります。