株高局面に追いつかれた形のバランス型ファンド
7月のランキングで「MUFGウェルス・インサイト・ファンド(標準型)」が引き続きトップにはなったものの、パフォーマンスの面では「インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)」や「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンドDコース(毎月決算・予想分配金提示型・為替ヘッジなし)」といった株式アクティブファンドの優位性が目立ち始めている。
そもそも「MUFGウェルス・インサイト・ファンド」は、ポートフォリオのリスク水準に着目した資産配分を行うバランスファンドとして設計されている。「標準型」の目標リスクは年率10%程度、「積極型」は同14%程度だ。株式市場が下落して先行きが不透明になると、その安定したパフォーマンスが評価を高めるが、一転して株価が上昇するような局面では株式ファンドに対して上昇率が見劣りすることになる。
4月の急落場面ではバランス型の強みが感じられたが、6月以降8月まで続いた株高局面では徐々に株式ファンドにパフォーマンスで追いつかれ8月13日時点ではついに「積極型」でも基準価額の水準が並ばれた。今後、株式市場が安定した上昇局面を維持するものであれば、徐々に株式ファンドがバランス型をアウトパフォームする動きになるはずだ。株式市場がはらむ不透明さや先行きへの不安が、どの程度払しょくされているのか? 今後のバランス型への人気は株式市場の見方に左右されよう。
執筆/ライター・記者 徳永 浩