水栓やトイレで世界的シェア 海外M&Aで拡大

業績の前に、まずは概要を押さえましょう。

LIXILは住宅設備および建材の大手メーカーです。2011年に同業5社(トステム、INAX、新日軽、サンウエーブ工業、東洋エクステリア)が統合して誕生しました。「アメリカンスタンダード」や「グローエ」、「イナックス」などのブランドでトイレやキッチンなどの設備、外装やドアなどの建材を製造します。また、「アイフルホーム」や「GLホーム」などのブランドで工務店フランチャイズも展開しています。

シェアは国内トップクラスで、水栓金具やトイレは世界でも有数です。LIXILは2000年代後半から海外M&Aを積極化し、北米・アジアのアメリカンスタンダードや独グローエなど、世界的な企業を相次いで買収しました。この押し上げ効果もあり、海外売上高比率は25年3月期で34.9%と、10年3月期(同2.7%)から飛躍的に上昇しています。

【地域別売上収益(25年3月期)】

・日本:9791億円
・アジア:1747億円
・欧州:1663億円
・北米:1711億円
・その他:136億円

出所:LIXIL 有価証券報告書

主力事業はトイレや浴室設備の「ウォーターテクノロジー」と、エクステリアや住宅関連サービスの「ハウジングテクノロジー」です。また、26年3月期からはキッチン・洗面とインテリアを統合した「リビング」の3セグメント体制となっています。

【セグメント情報(25年3月期)】

LIXILのセグメント情報(25年3月期)を表した図表
 
出所:LIXIL 有価証券報告書