◆「ゴールド」「テック株」「半導体」

大和証券の売れ筋上位の特徴の1つが、「ゴールド」や「半導体」など特定の投資対象に絞り込んだファンドに人気があることだ。投資対象が限定的であるために価格変動率も大きくなりがちというデメリットもあるが、そのデメリットは市場の関心が高まった時には大きな値上がり益を得ることができるメリットにもなる。

ランキング第4位の「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」は、「ゴールド(純金)」の価格に連動するファンドだ。史上最高値を更新し続ける金価格を映して右肩上がりの上昇を続けている。その価格変動が株価の変動の影響を受けにくいところも魅力の一つで、近年は株式ファンドに投資する際のリスクヘッジのための分散投資先としても活用されるようになってきている。

第7位の「netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)」は、テクノロジー株式に特化したファンドだ。インターネットやAI(人工知能)など時代を作る企業はテクノロジーやデジタル経済の発展を背景にしている。それらに関連する企業の成長を捉えることを目的としたファンドだが、全世界株式インデックスに連動する「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を常に上回るパフォーマンスを残している。

そして、新たにトップ10にランクインした「半導体関連 世界株式戦略ファンド」は、デジタル経済を支える重要な部品である半導体に焦点をあてたファンドだ。半導体関連への評価は良い時、悪い時に極端に大きく価格が動く傾向が強い。2025年4月の下落以降の戻り相場で急ピッチな戻りを見せていることから注目度を高めたと考えられる。この戻りの勢いが継続するものかどうか見極めたい。

 

執筆/ライター・記者 徳永 浩