消費者信頼感指数は悪化

また消費者信頼感指数は、前回若干回復したもののまた悪化しました。特に「仕事が豊富である」との回答から「見つけにくい」との回答を引いた差が、低下しています。地政学リスクや労働市場の先行き不透明感、そして関税を含む先行きに対する景気の不安。これらが消費者の信頼感を圧迫しているようです。ただし、こうしたソフトデータの悪化を市場はある程度織り込んでおり、ドル安の材料としてはそれほど強くないでしょう。やはり客観的なデータを数値化したハードデータが悪くなってくるかどうかが非常に重要です(4ページ)。

 

一方、7月利下げに否定的なFRB当局者の発言も多く聞かれました。サンフランシスコ連銀総裁は「私の中心的な見方は秋頃からの金利調整だ」と発言しています。つまり利下げは9月以降だと示唆するものです。リッチモンド連銀総裁も「早く動いて得るものは何もない」、ボストン連銀総裁も「7月までに得られる以上のデータも確認したい」などと発言しています。今週はパウエル議長の議会証言が下院と上院でありました。パウエル議長も総論としては「まだ時間がある」と発言しています。FOMCメンバーの総意は、7月利下げに否定的であると思います。(5ページ)。