ミドル・バックオフィス業務で運用を支えるETFホワイトレーベルサービスとは

ただ、ここにきて個人によるETF運用と、現状において劣勢に追いやられているアクティブ運用の復活への期待が高まりそうな動きが出てきました。それが「ETFホワイトレーベルサービス」であり、その第一号が日本資産運用基盤(JAMP)によって提供されることになりました。

ETFホワイトレーベルサービスは、これまでJAMPが日本国内で提供してきた「投信ビジネス支援サービス」の一環として提供されます。投信ビジネス支援サービスとは、JAMPが「ファンドマネジメント会社」として投信運用会社のミドルオフィス業務、バックオフィス業務を引き受けるサービスのことで、投信運用会社これらの業務に必要な人員やシステムを用意することなく、投信運用ビジネスに参入できるようになります。

ちなみに、投信運用ビジネスにおけるミドルオフィス業務とは、損益や収益の管理、コンプライアンスのための内部管理、営業のサポート、運用における様々な売買が円滑に行われるようにするためのサポート、プロジェクト管理が該当します。

またバックオフィス業務は、約定処理や資金管理、ファンド計理、受託銀行とのデータ照合などを指しています。

投信運用会社にとってミドル・バックオフィス業務は、会社が違ったとしても業務内容に大差はありません。そのため、この部分を外出しして業務を効率化すれば、より少ない人員とコストで投信運用ビジネスに参入できるようになります。

それと同時に、投信運用会社として最大の差別化要因である運用力に注力できるのも、ミドル・バックオフィスを外出しにするメリットのひとつです。こうした流れの一環として浮上してきたのが、ETFホワイトレーベルサービスなのです。

ETFホワイトレーベルサービスを活用すると、ETFの組成・上場に必要な各種申請業務、関係当局との折衝・調整、運用体制の整備、上場や運用に必要な一連の業務をすべて自社で担うことなく、ETFを組成・上場できるようになります。