「好転要因が特に見当たらない」との声も

続いて東北の景気ウォッチャーたちによる先行き判断の理由のコメントを深掘りしていく。

まずは家計動向関連で先行き判断コメントが多かった順(□不変、○やや良い、▲やや悪、以下略)に見ていこう。

ガソリンスタンド営業「世界情勢に振り回されていることに加え、燃料油価格の補助事業の変更により、販売価格の変動が激しくなることが予想。それに対し補助額は定額となったため見通しが立たない」(□不変)

スーパー商品担当「米の価格が低下し相場が安定すれば、節約志向は和らいでいくと考えるが、米の平均価格が下がるかは現時点で確定していない。3カ月後の状況は変わらないか、若干良くなるとみている」(□不変)

乗用車販売店店長「来客数は徐々に増えており、顧客の消費マインドも上向いている。特に必要な修理部品にはお金を惜しまずかけているため、サービス部門の売上が前年比120%と大きく改善」(○やや良)

美容室経営者「公務員と上場企業は賃上げなどにより夏のボーナス支給額が増加する。参議院選挙における景気対策も出そろう。消費にはプラスに働くとみている」(○やや良)

寮管理人「東北では人口減に加え、企業の倒産件数も増加。政治が不安定なこともあり、景気はやや悪くなるとみている」(▲やや悪)

商店街代表者「来月以降の予約が全く入っていない。この先、景気はかなり悪くなると予想」(×悪)

全体的に景気は変わらないとの声が多く、好転要因が見当たらないとの声も複数聞かれた。