ヨーロッパと一口に言っても、国によって特徴は異なる
市場別にみると最大のけん引役はドイツで、DAX指数は年初来で約20%上昇している。また、欧州株の代表的な指数であるSTOXX Europe 600指数(ストックス・ヨーロッパ600指数)ベースでみた場合でも、年初来のリターンは+7%と、1%のプラスにとどまるS&P500指数を上回っている。構成上位国のイギリス、フランス、ドイツ、スイス、オランダがいずれも年初来でプラスのリターンを獲得しており、指数全体も好調に推移しているというわけだ。参考まで、各市場の特徴について簡単にまとめておく。
イギリス(FTSE 100)
金融、生活必需品、エネルギー、ヘルスケアなど幅広い業種うで構成。配当利回りの高さも特徴。
フランス(CAC 40)
金融のほか消費関連銘柄が強い。ラグジュアリーブランドを中心とした消費財企業が市場をけん引。
ドイツ(DAX)
自動車を中心とした製造業、機械、化学などが強い。欧州経済の心臓部であり、ドイツ経済の動向は欧州全体に大きく影響する。
スイス(SMI)
製薬・ヘルスケアが中心。ノバルティス、ロシュなどグローバル製薬企業が大きな比重を占める。
オランダ(AEX)
欧州のテクノロジーと資本財が中心。ASMLなど半導体装置メーカーの好調が市場をけん引。
いかがだろうか。一口に「欧州株」と言っても、市場によって特徴が異なるということがお分かりいただけるのではないだろうか。