物価高は当然、マンションの“お値段”にも反映され…
一般財団法人建築物価調査会総合研究所が公表している「建設物価 建築費指数」を見ると、ここ数年で集合住宅(鉄筋コンクリート造)をはじめとして事務所、工場、住宅(木造)などの建築費が年々上昇していることが分かります。
東京都のデータで見てみましょう。2015年を100とした集合住宅の工事原価は、RC構造、いわゆる鉄筋コンクリート造で見ていくと、2015年を100とした場合、2019年時点で103.6でした。確かに上昇してはいるものの、ほとんど軽微です。
ところが、2021年以降は大きく跳ね上がります。2021年=107.1、2022年=115.6、2023年=123.5、2024年=131.6、という具合です。
「工事原価」とは、建物を建てるのに必要な「建築費」と、水回りや電気関連の「設備費」を合わせた「純工事費」に、「人件費」や「通信交通費」を合わせた「現場経費」の合計額になります。要は建物を建てるうえで必要な各種資材と人件費を合わせた金額です。その2024年時点における指数が、2019年比で27.02%も上昇しているのですから、マンションの価格が上昇するのも当然なのです。