転職で年収アップしたのは10人中何人?

物価高や社会保険料の負担増が続く中、収入を増やす手段として「転職」を視野に入れる人もいるだろう。では、実際に転職した人たちはどのくらい年収が増えたのだろうか。

転職サービス「doda(デューダ)」を運営するパーソルキャリア株式会社は、「2024年度版 決定年収ランキング」を発表。2023年4月~2024年3月の間に同サービスを通じて転職した人のデータを基に、決定年収※の変化や転職前後の年収差を業種・職種別に分析している。

※決定年収…転職を受け入れる企業が採用決定時に個人に提示する年収のこと

直近6年間における平均決定年収の推移は次のとおりだ。

出所:パーソルキャリア株式会社「2024年度版 決定年収レポート」

平均決定年収は右肩上がりに増えており、6年間で約40万円上昇。転職によって収入増を実現する人が、着実に増えている状況がうかがえる。

では、転職で年収が上がった人の割合は、どのくらいだろうか。結果は次のとおりだ。

出所:パーソルキャリア株式会社「2024年度版 決定年収レポート」

直近の2024年度は、59.3%が年収アップを実現。およそ10人に6人が転職によって収入を増やしている計算だ。

同社では、深刻な人手不足の中で賃上げに踏み切る企業が増えていることや、異業種からの採用ニーズが高まっていることなどが、背景にあると推測している。ますます人材不足の深刻化が予想される中、“自分ならでは”のスキルや経験をどう生かすかが、転職成功のカギになりそうだ。